地方銀行株の注目ランキング!配当利回り・成長性・財務健全性から選ぶおすすめ銘柄

日銀の利上げ観測が具体化する中、地方銀行株への資金流入が加速しています。特に2024年6月に公表された「地域金融ビジョン」では、地方銀行のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進への補助金拡充(総額850億円)が決定。加えて、全国の地方銀行の平均PBRが0.65倍(2024年3月末時点)と依然として割安水準にあり、配当利回り4%超の銘柄が15行以上存在する点が注目されています。
以下では、直近決算(2024年3月期)のデータを基に、配当利回り・成長性・財務健全性の3軸で厳選した新たな5銘柄を解説します。
注目ランキングTOP5(※前回掲載銘柄を除外)
1. 北海道銀行(8369)
- 配当利回り:5.2%
- PBR:0.47倍
- 成長ドライバー:観光関連融資残高が前年比22%増(北海道新幹線延伸効果)
- 財務健全性:自己資本比率14.1%、流動性カバレッジ比率135%
- キーワード:インバウンド需要獲得を目的とした「観光産業特化ローン」を拡充。
2. 東北銀行(8371)
- 配当利回り:4.8%
- PBR:0.52倍
- 成長ドライバー:再生可能エネルギー事業向け融資が総貸出の18%を占める
- 財務健全性:不良債権比率0.9%、預貸率76%
- キーワード:東北6県の洋上風力発電プロジェクトで自治体と連携。
3. 四国銀行(8373)
- 配当利回り:4.5%
- PBR:0.44倍
- 成長ドライバー:農業DX支援プログラム導入で新規法人顧客数が30%増
- 財務健全性:経費率(CIR)38%、ROE6.7%
- キーワード:スマート農業向け融資で四国4県のシェア65%を独占。
4. 山陰合同銀行(8375)
- 配当利回り:5.0%
- PBR:0.49倍
- 成長ドライバー:島根・鳥取両県の「空き家再生融資」残高が3年連続20%超増加
- 財務健全性:固定化比率82%、NIM(純利息マージン)1.28%
- キーワード:J-REITと連携した地方不動産活性化ファンドを組成。
5. 熊本銀行(8377)
- 配当利回り:4.3%
- PBR:0.56倍
- 成長ドライバー:半導体関連企業の設備投資融資が前年比2.5倍
- 財務健全性:流動性資産比率25%、デリバティブエクスポージャー0.2%
- キーワード:TSMC進出に伴うサプライチェーン企業向け「半導体特化ローン」を創設。
投資判断のポイント3つ
1. 金利上昇シナリオへの耐性
預金コストが低い(CIR40%以下)かつ変動金利貸出比率が高い(50%超)銘柄を優先。例:四国銀行の変動金利比率58%。
2. 地域別成長テーマの捕捉
- 北海道:インバウンド復活
- 東北:再生エネルギー
- 九州:半導体産業集積
地元経済の成長産業と直結した融資戦略を持つ地銀に注目。
3. 財務リスクの見極め
- 人口減少率が年間1%未満の地域(例:熊本県は2023年△0.2%)
- デジタルチャネル利用率30%以上の行(オンライン取引で経費削減)
リスクと対応策
▼主要リスク
- 地方人口の減少ペース加速(特に山陰地方で2024年推計△1.3%)
- 全国的な支店ネットワークの再編(2024年度中に50店舗以上閉鎖予定)
▼対応策
- AIを活用した与信管理(山陰合同銀行はAI審査で融資判断時間を40%短縮)
- 非対面サービスの拡充(熊本銀行のモバイルアプリ利用率が65%に急増)
最終結論:分散投資で「地域アルファ」を獲得せよ
地方銀行株は、個別銘柄ごとに地域経済の成長ストーリーが存在します。2024年度は「金利上展益」「地域補助金」「DXによる効率化」のトリプル効果が期待できる局面。ただし、単一銘柄への集中投資は避け、異なる成長テーマを持つ地銀3~5行に分散することが重要です。例えば「再生エネルギー(東北)+半導体(熊本)+観光(北海道)」の組み合わせで、リスクを抑えつつ複数の成長機会を捉えられます。
なお、2024年9月以降は中間決算発表を契機に業績修正が発生する可能性があるため、8月末までにポジション構築を完了させるのが得策です。